社長!ご存じですか?Vol.14「労基署から突然の連絡…」会社が慌てる前に準備すべきこと
この記事で分かること
・労基署から連絡が来たときの初動対応
・社長が絶対にやってはいけない対応
・確認されやすい労務書類
・是正勧告を受けた後の動き方
こんな方におすすめです
・労基署から電話が来て焦ったことがある
・勤怠管理や残業代に不安がある
・賃金台帳や雇用契約書の整備が曖昧
・「うちは小さい会社だから大丈夫」と思っている
「社長、労基署から電話です」
この一言、心臓に悪いですよね。
何か悪いことをしたのか?
誰かが申告?通報したのか?
残業代か。
有給か。
退職した社員か。
頭の中で一気に不安が広がります。
でも、ここで慌ててはいけません。
結論から言うと、
労基署から連絡が来たときに大事なのは、
“隠すこと”ではなく、
“事実を整理して説明できる状態にすること”です。
いきなりの訪問で現場が困る場合は、
日程の変更依頼やわが社の事情を監督官に伝えましょう。
監督官も企業さんを困らせたいわけではありません。
労働基準監督官は、必要な調査のために予告なく事業場へ立ち入り、
帳簿書類の確認や関係者への尋問を行うことができるとされています。
立入りや調査を拒んだり、虚偽の陳述をしたり、
虚偽記載の帳簿を提出した場合は処罰される場合があります。
絶対にやってはいけない初動
労基署対応で危ないのは、
焦って「その場しのぎ」をすることです。
「書類を作り直しておこう」
「タイムカードを直しておこう」
「社員には余計なことを言うなと伝えよう」
「とりあえず適当に答えておこう」
これは本当に危険です。
労基署対応で大切なのは、
きれいに見せることではありません。
実態を確認して、必要な改善をすることです。
特に、残業代、労働時間、有給、休憩、雇用契約書、就業規則。
このあたりは、現場の運用と書類がズレていることがよくあります。
「うちはちゃんとやっているつもり」
でも、書類で説明できない。
ここで会社が苦しくなります。
保存版:労基署対応チェックリスト
□ 連絡日時・担当官名・所属を記録したか
□ 何について確認したいのか聞いたか
□ 出頭・訪問日時を確認したか
□ 持参・準備する書類を確認したか
□ 労働者名簿を整備しているか
□ 雇用契約書・労働条件通知書があるか
□ 賃金台帳が正しく作成されているか
□ 出勤簿・タイムカード・勤怠データがあるか
□ 36協定を確認したか
□ 就業規則の届出状況を確認したか
□ 有給管理簿を確認したか
□ 社内の説明担当を決めたか
特に大事なのは、
「誰が何を説明するか」を決めることです。
社長、経理、現場責任者がバラバラに答えると、
かえって話がズレます。
よく確認される書類
労基署対応で確認されやすいのは、
日々の労務管理が分かる書類です。
たとえば、
労働者名簿。
賃金台帳。
出勤簿やタイムカード。
雇用契約書。
36協定。
就業規則。
有給管理簿。
残業代の計算資料。
労働基準法では、労働者名簿、賃金台帳、
雇入れ・解雇・賃金など労働関係に関する重要書類について、
原則5年間保存することが定められています。
つまり、
「昔のことなので分かりません」
では済まない場面があります。
対応ポイント整理
- まず落ち着いて用件を確認する
電話が来たら、担当官名、所属、用件、必要書類、日時をメモします。
その場で無理に答えきる必要はありません。
突然訪問してくる場合も同様です。
こちらの事情を説明して別の日に変更を申し出てOKです。 - 書類を“作る”のではなく“確認する”
後から帳尻を合わせるのは危険です。
今ある資料を整理し、
不足やズレがあれば正直に確認します。 - 未払い残業代が疑われる場合は再計算する
賃金不払については、厚生労働省も監督指導を行っています。
令和6年の賃金不払が疑われる事業場への
監督指導結果も公表されており、
賃金不払への対応は現在も重点的なテーマです。 - 是正勧告を受けたら放置しない
指摘を受けた場合は、改善内容を整理して報告します。
改善すればいいのです。
労働局の案内でも、是正・改善報告書には、
監督署からの指摘事項と、
それに対する具体的な是正・改善措置が分かるよう
記載することが示されています。 - 社長ひとりで抱えない
労基署対応は、社長がかなり疲弊します。
経理、現場責任者、社労士などと連携して、
事実を整理することが大切です。
まとめ
労基署から連絡が来ると、
社長はどうしても不安になります。
でも、怖がるだけでは前に進みません。
大事なのは、
連絡内容を記録すること。
必要書類を確認すること。
実態と書類のズレを整理すること。
指摘があれば、期限内に改善すること。
そして何より、
普段から労務管理を整えておくことです。
労基署対応は、
「その日だけ取り繕うもの」ではありません。
地味に見えますが^^;
日々の勤怠、賃金、契約書、有給管理。
これが会社を守ります。
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事業主と社労士のハーフから一言
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人のことで悩むのは、
経営者にとって宿命のようなものかもしれません。
もちろん、
わたくし自身も日々悩みながらです(^-^)
だからこそ、
1ミリでも前進できたなら、
それは本当に素敵なことだと思っています。
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次回予告
次回は、
【Vol.15「会社名をSNSに晒します」最近増えている“SNS労務トラブル”とは?】です。
退職者、在職社員、元社員。
誰がどこで会社のことを書くか分からない時代です。
感情的に反応する前に、
会社が守るべき初動があります。
「うちも似た状況かも…」
と思った経営者の方は、
お気軽にご相談ください。
“問題が大きくなる前”の対応、
結果的にこれが一番コストを減らします。




