社長!ご存じですか?Vol.12「有給全部使います」退職時トラブルで会社が揉める原因とは?
この記事で分かること
・退職時の有給消化を会社が拒否しにくい理由
・社長が言ってしまいがちな危ない一言
・引継ぎと有給をどう調整すべきか
・退職時トラブルを防ぐ実務対応
こんな方におすすめです
・退職社員から「有給全部使います」と言われた
・引継ぎが終わらないまま休まれそうで困っている
・退職時の有給対応にモヤモヤしている
・管理職が退職対応で疲弊している
「社長、退職日まで有給を全部使うそうです」
これ、かなりモヤモヤしますよね。
引継ぎはまだ。
お客様対応も残っている。
現場は人手不足。
それなのに本人は、
「残っている有給を全部使います」
「もう出社しません」
社長としては、
「ちょっと待ってよ」
と言いたくなります。
でも結論から言うと、
退職日までに残っている有給について、
会社が一方的に拒否するのはかなり難しいです。
年次有給休暇は、
原則として労働者が請求する時季に与えるものとされ、
事業の正常な運営を妨げる場合に限り会社は時季変更ができます。
ただし、退職予定者については退職日以降に変更できないため、
実務上は請求どおり与える必要がある、と労働局も説明しています。
「忙しいからダメ」は通りにくい
退職時の有給で揉める会社に多いのが、
感情と実務が混ざってしまうことです。
「引継ぎしてから休んで」
「最後くらい責任を果たして」
「みんなに迷惑がかかる」
「そんな辞め方は認めない」
気持ちは、本当によく分かります。
でも、これをそのまま言うと危険です。
退職時の有給消化は、本人の権利の話です。
一方で、引継ぎは会社として必要な業務です。
この2つを感情でぶつけると、
一気にトラブルになります。
保存版:退職時有給チェックリスト
□ 退職日が確定しているか
□ 有給残日数を確認したか
□ 有給申請の日程を確認したか
□ 最終出勤日を整理したか
□ 引継ぎ事項を書き出したか
□ 貸与物の返却方法を決めたか
□ 最終給与・社会保険手続きを確認したか
□ 本人への連絡窓口を一本化したか
□ 感情的な発言をしていないか
□ 次回以降に備えて退職手順を見直す予定があるか
特に大事なのは、
有給を止める話ではなく、
引継ぎをどう終えるか?の話に切り替えることです。
「有給は困る」ではなく、
「退職日までに必要な引継ぎを整理しましょう」
と伝える方が、会社として現実的です。
対応ポイント整理
- まず有給残日数を確認する
本人の申請日数と、
会社の管理残日数がズレていることがあります。
最初に数字を合わせます。 - 退職日と最終出勤日を分けて考える
退職日まで在籍。
でも最終出勤日は有給消化日より前。
この整理をしておかないと、
現場が混乱します。 - 引継ぎは書面化する
口頭だけだと抜けます。
担当業務、進行中案件、取引先、保存場所、注意点。
最低限これだけでも残してもらいます。 - 買取りありき、で考えない
有給は取得が原則です。
買取は会社の義務ではありません。
退職時に消化しきれない分の扱いなどは個別判断が必要ですが、
会社都合で安易に「買い取るから出てきて」と進める前に、
専門家へ確認した方が安全です。 - 普段から有給を取れる職場にする
退職時に有給が大量に残っている会社ほど、
最後に揉めます。
2019年4月から、
年10日以上の有給が付与される労働者には
年5日の取得が義務づけられています。
退職時だけでなく、
普段から計画的に取得できる管理が必要です。
まとめ
退職時の有給トラブルは、
本人の問題だけではありません。
普段から有給を取れていない。
業務が属人化している。
引継ぎの型がない。
退職手順が決まっていない。
こうした会社の弱い部分が、
退職時に一気に表に出ます。
「有給全部使います」
と言われたとき、
社長がやるべきことは、
怒ることではありません。
退職日を確認する。
有給残日数を確認する。
引継ぎを見える化する。
貸与物や給与処理を整理する。
この順番です。
モヤモヤするのは当然です。
でも、ここで感情的になると、
会社が損をします。
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事業主と社労士のハーフから一言
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人のことで悩むのは、
経営者にとって宿命のようなものかもしれません。
もちろん、
わたくし自身も日々悩みながらです(^-^)
だからこそ、
1ミリでも前進できたなら、
それは本当に素敵なことだと思っています。
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次回予告
次回は、
【Vol.13「もう辞めてもらいたい…」問題社員を解雇する前に必ず確認すべきこと】です。
「もう限界です」
そう思う社員ほど、いきなり解雇に進むと危険です。
会社を守るために、
解雇の前に見るべきポイントを整理します。
「うちも似た状況かも…」
と思った経営者の方は、
お気軽にご相談ください。
“問題が大きくなる前”の対応、
結果的にこれが一番コストを減らします。




