社長!ご存じですか?Vol.8 突然“うつ状態の診断書”…会社は最初に何を確認すべきか?

この記事で分かること

・診断書が出たとき会社が最初に見るべき点
・社長や管理職が言ってはいけない初動対応
・休職に入る前に確認すべき実務ポイント
・復職トラブルを防ぐための準備

こんな方におすすめです

・社員から突然、うつ病の診断書を出された
・休ませるべきか、働かせてよいのか迷っている
・管理職が本人への声かけに困っている
・メンタル不調者の休職・復職ルールが曖昧

「社長、社員から診断書が出ました…」

しかも、内容は”適応障害”、”うつ状態”
そして「1か月の自宅療養を要する」と書いてある。

昨日まで普通に見えたのに。
急に休まれたら現場が回らない。
本当に働けない状態なのか。
いつ戻ってくるのか。

社長の頭の中は、一気に忙しくなります。

でも、ここで焦ってはいけません。

結論から言うと、
診断書が出たら、
まず確認するのは“病名”よりも
“就業上どう扱うべきか”です。

厚生労働省の職場復帰支援の手引きでも、
メンタルヘルス不調による休業は、
休業開始から復職後のフォローまで流れを明確にし、
会社の体制・ルールとして進めることが
大切だとされています。

診断書が出た直後に危ない対応

よくある危ない一言があります。

「本当にうつ状態なの?」
「忙しい時期に困るよ」
「いつ戻れるの?」
「診断書があるなら、もう来なくていいよ」

社長や上司に悪気がなくても、
本人には強く刺さります。

メンタル不調の場面では、
会社の一言が後から問題になることがあります。

だから最初は、原因追及よりも、
事実確認です。

診断書に何が書かれているか。
療養期間はいつからいつまでか。
就労可否はどう書かれているか。
業務上の配慮が必要なのか。

ここを冷静に確認します。

会社が最初に確認すべきこと

診断書を受け取ったら、まず次の順番です。

保存版:診断書受領時チェックリスト

□ 診断書の発行日
□ 医療機関名・医師名
□ 病名または状態
□ 療養が必要な期間
□ 就労不可なのか、就労制限なのか
□ 勤務時間や業務内容への配慮の記載
□ 本人の希望
□ 休職制度・有給休暇・欠勤扱いの確認
□ 会社からの連絡窓口
□ 次回診断書の提出時期

大事なのは、
「うつ状態かどうか?」を
会社が判断しようとしないことです。

会社が見るべきなのは、
今、働かせてよい状態なのか。
休ませるなら、どの制度で扱うのか。
連絡や復職の流れをどうするのか。

ここです。

「とりあえず休職で」は危険です

診断書が出ると、
すぐに「休職ですね」と
言ってしまう会社があります。

でも、就業規則に休職制度があるか。
欠勤期間をどう扱うか。
有給休暇を使うのか。
傷病手当金の案内が必要か。
休職期間満了時の扱いはどうなるのか。

ここを確認せずに進めると、
後で揉めます。

厚生労働省の「こころの耳」でも、
職場復帰支援は要休業の診断書が出た時点から、
休業中、復職前の調整、復職後のフォローまで
一連の流れで行うものと整理されています。

休ませること自体は大切です。
でも、会社としての扱いを曖昧にしないこと。

欠勤VS休職
見た目はほぼ同じに受け止められていますが、
実際は性質が違います。

(実際、驚かれる企業さんが多いんですよ)

これが実務では本当に大事です。

対応ポイント整理

  1. 本人を責めない
    まずは
    「診断書を確認しました。体調を最優先にしましょう」
    と伝えます。
    原因追及は急がないことです。
  2. 連絡窓口を一本化する
    上司、社長、人事がバラバラに連絡すると、
    本人も会社も混乱します。
    窓口を決めます。
  3. 業務連絡は最小限にする
    引継ぎが必要な場合も、
    本人の状態に配慮します。
    「こころの耳」でも、休業中は療養に専念できるよう配慮し、
    業務連絡は控える考え方が示されています。
  4. 休職規程を確認する
    休職開始日、休職期間、診断書の提出、
    復職判断、それに必要な追加書類、期間満了時の扱い。
    ここが曖昧だと、後で会社が苦しくなります。
  5. 復職までの流れを先に伝える
    「良くなったら戻ってきて」だけでは危険です。
    主治医の意見、必要に応じた産業医等の確認、
    業務上の配慮、復職後フォローを整理します。
    厚生労働省の指針でも、メンタルヘルスケアは
    体制整備や相談しやすい環境づくりを含め、
    継続的・計画的に行うことが重要とされています。

まとめ

突然のうつ状態の診断書。

社長が焦る気持ちは、よく分かります。

でも初動で大切なのは、
疑うことでも、慌てて結論を出すことでもありません。

診断書の内容を確認する。
就業規則に沿って扱う。
本人への連絡窓口を決める。
休職から復職までの流れを見える化する。

この順番です。

メンタル不調対応は、
やさしさだけでも、厳しさだけでも難しいです。

会社を守りながら、本人も追い込まない。
そのために、初動の整理が本当に大切です。

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事業主と社労士のハーフから一言
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人のことで悩むのは、
経営者にとって宿命のようなものかもしれません。

もちろん、
わたくし自身も日々悩みながらです(^-^)

だからこそ、
1ミリでも前進できたなら、
それは本当に素敵なことだと思っています。

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次回予告

次回は、
【Vol.9 メンタル不調社員との面談、“絶対言ってはいけない言葉”があります】です。

励ましたつもり。
確認したつもり。
でも、その一言で本人を追い込んでしまうことがあります。

「うちも似た状況かも…」
と思った経営者の方は、
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“問題が大きくなる前”の対応、
結果的にこれが一番コストを減らします。